育成会分会マンスリー6月

1.団交関係
1)育成会は6月9日付回答書を出しました。
これには、組合の質問にほとんど回答しませんでしたが、1つだけは無視できず「団交の場において、議題の順番や運営方法について、貴組合から具体的に提示があれば、その都度、応じられるか否かを検討する」というものでした。
2)組合は6月18日付「2018年6月9日付回答書における団交議題に関する問い合わせ書」を発し、「貴会は、団交の議題や運営方法などについて、団体交渉の事務折衝などでの調整を行うことの意味を見出し難いとする立場であるか」を問い合わせたところ、回答締め切りまでに回答なしです。

2.東京都労働委員会闘争~6月は7月3日の審問準備が中心
(1)審問準備
当初は4月23日に久保・三上両名の審問の予定となっていたが、三上証人については、健康上の理由により延期になり、改めて7月3日に三上審問の期日が入ったことは、分会の審問準備にとっては、大変助かったのでした。

(2)持ち時間45分を最大源に活かす内容の検討
 組合の反対尋問の持ち時間は45分。この時間を最大源に活用するために、三上証言の準備に当たっては、たくさんある中なら何を削るかの検討が必要でした。
 三上氏は、2017年3月8日に裁判でも証言していることから、裁判での陳述書(乙59号証)が提出されているのと、その陳述書に追加する内容の陳述書(乙85号証)が5月18日に提出されていました。
1)2014年3月の団交開催要求行動では、議題を、「1」.2月26日に交付された都労委命令の誠実履行について、「2」.2月25日の職員会議での久保理事長の発言を中心に、全部で3つの番号が付いた議題を出して、それに対して全日本育成会の3月10日付回答書では「2」の議題に限定し、また立会の条件を付けていました。
2)2014年5月22日の団交開催要求書の提出行動の事実を中心について焦点を当てることにしました。5月23日の理事会の後の、連合会設立発足準備会について、事務局機能のとして中央推薦(当面旧三役5名も加わる)」との記載があるが、この「旧三役」とは、(当時の)「現三役」のことであること。すなわち、新旧団体で三役が共通している人事であることです。
3)広島県育成会の正会員入会申込書について、決定機関で議決したかどうか。また、その検討の際の判断材料があったのかも不明なのです。
4)最近の団体交渉のこと。
 「誠実に対応する所存」を表明した2017年12月13日付回答書で、「中労委命令発出後」に対応するとは、中労委が発出した2015年9月16日に遡って命令に誠実に対応することを自ら表明したものです。
 そして陳述書(乙85号証)では、組合の送った文書を隠蔽して、事実を捻じ曲げて記載していることが、何より不誠実な表れなのです。
 ・・など、三上証人に尋ねる論点を絞りました。これらを45分の尋問に圧縮しつつ不当労働行為を浮き彫りにすることは至難の業でした。

(3)7月3日  第3回審問当日
 10時30分から、審問が開始されました。初めに三上正浩証人の本人確認、宣誓をしました。しかし、育成会側が主尋問を始めると、ほとんどこの宣誓が意味のないことになりました。
1)育成会の主尋問は15分の予定でした。
平野弁護士が、初めに三上証人の陳述書(乙85号証)は、弁護士が三上氏から聞いたことをまとめ、三上氏に確認したものであることを確認しました。
延々と約8分も三上氏の体調関係で話した後、最近の団体交渉のことを質問しました。
①2018年1月12日付回答書(乙70号証)を出したこと。
その中で、団交候補日を出して、回答を求めた。
②1月23日事務連絡(乙80号証)
③2月2日にオリエンテーションの案内が来た
この3点の尋問を行いました。
三上証人は、平野弁護士の尋問に「はい」というだけでした。15分までは使い切らずに終わりました。
2)組合の反対尋問は、45分でした。
尋問は岡庭組合員が行いましたが、早口で行う予定で質問を用意してあったところ、実際に三上証人の隣で尋ねてみると、回答に時間を要すものや、初めから「思い出せない」というもので、尋問に耐えられる体調ないしは気力の状況ではないと思いましたが、なんとか示した証拠に書いてある内容を確認させることに徹しました。
また、陳述書(乙85号証)に記載の内容で、組合が送った文書がなかったかのように記載していないものについて確認したところ、3つの文書について、1つ1つ見せて確認したら、受け取っていると回答したが、「失念」という言葉を使って、陳述書に書いていない理由は分からないと回答しました。
そして、1月30日付Fax事務連絡Vol.40(甲207号証)を示して、このFaxには、「三上さん側で事務折衝の準備が整えられなかった」ことを指摘しているが、これに返信したか。と聞くと思い出せないということでした。
組合の45分を終えて、公益委員から三上氏へ質問がありました。
①この陳述書の作成の時期については、委員の質問に「思い出せない。いつだっけ?」と、平野剛弁護士を見て助けを求めているので、組合から「自分で答えてください」と強く促したところ、「思い出せないので、ヒントをもらいたい」と言い出す始末。組合が「誰にヒントをもらいたいのですか」と一喝したところで、ようやく弁護士からの直接サポートをあきらめるという展開(※)。ようやく、「2回目の手術の後5月の連休の後頃」としました。
②事業所協議会は一般会計の時期と特別会計の時期があるが、大きくは全日本育成会の会計の中ということについては認め、新しい育成会では、一般会計に組み込んだと証言しました。
③連合会の事業所協議会の収入については、連合会では700か所以上の事業所からの会費1か所7000円の集金していることと、「競輪(日本自転車振興会)から補助金をもらっている」ので、余り金を使わないで済んでいると証言。
④ 団交の時の役割については、田中常務から連絡を受ける。団交でぜひ和解したい。具体的な進め方は田中常務から連絡がある。と証言しました。
3)組合から公益委員の質問に関連して補足の再尋問。
① 2014年5月22日は団交のためだけに来たのか、翌日(5月23日)に理事会があったのではないか。については、それは「松﨑が出た。(自分は)団交のために飛んできた」と、自分が理事であったことを忘れて、松﨑氏が理事と勘違い(?)が生じていました。【乙号証として出している5月23日の理事会議事録に理事出席者として三上証人の名前あり】
②陳述書の作成の経緯について、組合から届いた書面を時系列に並べて、確認して書いたのではないかという質問には、届いた当時に「失念」しただけではなく、陳述書を記す段階で書き落としている理由を説明できませんでした。
 (※)三上証人の弁護士を頼る場面は、かつて2012年に高鶴かほる理事の尋問でもあったことを思い出しました。高鶴理事が回答に困って伊藤昌毅弁護士をじっと見ていると、伊藤弁護士は目をきゅっとつむって、目が合わないようにしていたところへ、すかさず組合が「高鶴さん、まっすぐ前を見て!弁護士を見なくていいんだ」と、自分で考え回答するよう促すことがありました。

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不当労働行為につき、使用者の反省なくば和解なし

 組合は、全日本育成会でおきた組合員の不当解雇を2014年4月に申立し都労委で闘ってきた。長期の調査をへて、2018年4月23日・5月21日・7月3日の3回の審問を闘いきった。闘う仲間の皆さんによりご支援・傍聴に感謝し、今後は最終準備書面の作成に進むことになる。

(1).反省なきところに、和解なし。
7月3日の審問で三上正浩氏は(組合と)「和解したいと思っている」と嘯いた。
三上氏は2007年12月から団交に関わり、2014年10月に社会福祉法人の解散認可により清算人となり、その後は三上氏を名宛人として出された中労委命令取消訴訟が最高裁で決定し、使用者の不誠実な団交対応を指弾されている。すなわち、氏は団交出席者であり、また労働委員会などでは自らの名に当てて認定される不当労働行為の当事者であるが、ポストノーチスの掲示については「弁護士にお任せしてきた」(裁判での証言)と言って憚らない無責任な人物であり、また団交に応諾しないことを組合のせいにし続けているのである。
まず、不当労働行為の認定は確定化しているのであって、和解に至るには、まず使用者が労働組合を対等な交渉相手と認め尊重しなければならない。ところが、育成会は労働委員会制度を棄損する態度であり、団交応諾拒否という組合への権利侵害を継続中なのである。したがって使用者側の態度の変更がなければ、和解など成立するものではないのである。

(2).人件費なきところに、人権なし。
育成会両会は2014年5月の設立準備から「事務所を持たず人を雇用しないこと」を「基本体制」として、労務の提供は雇用契約ではなく、「ボランティア」・業務委託方式などで行われてきた。それをもって「雇用ではない」→「労使関係がない」→「労働組合の団交には応じられない」という労働組合排除の究極的姿を見せているのである。「働き方改革」という労働組合排除・雇用関係破壊・過労死容認社会の先取りである。
室津大吾元職員の証言により改めてはっきりしたことは、全日本育成会の編集担当職員は、発行元が変わることを承知で、退職後に発行される機関誌「手をつなぐ」2014年6月号(700号)の編集作業を在職中から、その後も「手をつなぐ」の編集作業を続けることを前提として、労務の提供形式を変更して業務を継続しているのである。

(3).記憶・資料なきところに、公正なし。
 使用者側の3人の証人(元職員含む)は、いずれも「忘れた」「思い出せない」「証言できない」などを繰り返し、説明責任を果たすなどの基本的なコンプライアンスに欠如しており、不当労働行為は深まるばかりである。
育成会両会の関係は、全日本育成会で連合会の組織的に同一になるように在り方を決め、組合には「解散」+「新団体設立」と主張し、団交の応諾を拒否しつづけ、説明なく組合員を解雇し、労働組合の弱体化を狙った支配介入は免れず、連合会においては55育成会正会員の構成員の労組法第7条2号の使用者性がまぎれもなく刻印されていることが、証言からも浮き上がってきたのである。
組合(・分会)は、こうした審問における証言の意味するところを余すところなく最終準備書面に反映させ、不当労働行為の認定をもぎ取って、応援に応える闘いをする所存である。

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育成会分会ニュース108号発行しました

180713 分会ニュース108

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3回の審問を闘い貫きました

180707 分会ニュース号外

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2018年4月のマンスリー

手をつなぐ育成会分会報告
1.労働委員会報告
2018年4月23日。都労委の審問で久保厚子育成会連合会会長(元全日本育成会理事長)の証言について報告します。13:45から久保厚子育成会連合会会長(元全日本育成会理事長)に対して、尋問を行いました。初めに育成会両会から主尋問(計30分)の後、組合側の尋問時間は75分で、久保会長への尋問は岡庭組合員(補佐人)が行いました。
久保会長の審問に臨む態度は、使用者側の主尋問には練習(打ち合わせ)の通りのすらすらとした話しぶりでしたが、組合側の反対尋問には、一転して質問に正直に答えず、質問をずらしたうえで、違うことを延々と言って時間を無駄に浪費させる作戦かと思うような証言か、「覚えていない」「忘れた」という対応で、説明の破綻を隠せないものでした。

 久保会長の証言で重要なところは以下の点です。
1)決定的な点は、解雇を決めた経緯でほころびが生じていることです。2014年3月20日について尋問すると「事業廃止のみを決めた」と証言し、職員全員との雇用契約の解消する方針を決定したと書かれたものはないことがはっきりしました。更に、後段の公益委員の「2014年2月2日~21日の間に全国のブロック会議を回ったときには事務所を閉鎖する方針を示したとあるが、これは決定したことですか」という趣旨の質問に対し、久保会長は「事務局の廃止は明確に決まっていなかった」と証言しました。
 このような久保会長の証言からすると、2014年2月25日の職員会議で、「社会福祉法人格を返上し、事務局を閉鎖し、職員の皆さんにおやめいただく」と言ったことは、決まったことではないのに、「やめてもらうこと」が決まったことのように職員に話したことになります。事務所を閉鎖することも、職員の解雇又は雇用解消を決定したという文字はなく、希望退職募集することも久保の陳述書にも、理事会の議事録の決定事項にはないのです。
そうなると、久保元理事長の職員に出した6通の回答書の内容の信ぴょう性があるのか疑問が生じるのみならず、解雇の決定をいつ、誰がなぜしたのかが、全く宙ぶらりんなことになってしまいます。結局、このように説明がつかないのは、組合員を含む解雇の決定が、正式機関のどこにも存在しないことであり、(表ではなく裏で決めた)不当労働行為であることを隠せなくなっているのです。解雇4年に至るも、整合的な説明どころか、辻褄が合わない説明破綻の泥沼になっています。

2)3月20日の資料では「一般社団化を図る検討を行う」と記載されていました。実際に3月20日の理事会・評議員会では、既に「社団法人」という文字が記載された資料が配布されていたことに対し、久保会長は「書かれているけど、そのようになっていない」と証言しました。ところが「3月20日~25日の間に何かあったか?」という問いに「なにも無い」と証言し、社団法人から任意団体になることを変更した理由は示されませんでした。
 社団法人となることは、法人格をもつことになるので、社会福祉法人格から社団法人格への移行ということが明白となります。法人格をとるか、任意団体となるか、全日本育成会の中で検討されたことは明らかですが、その検討の内容を説明できません。隠さなければならないこと、不当労働行為があるからです。すなわち、組合排除をしやすくするために任意団体を選んだのです。

3)3月25日の職員会議で配布した、「社会福祉法人から運動団体への行程表」という資料は、全日本育成会が作成したものです。全日本育成会と、(新規)連合会の行程が書かれていることについて、(新規)連合体の4月1日の所に「(新規)連合会・設立準備開始」とあり、5月31日と、6月1日の間に「旧体制→新体制」と書いてあることを確認していくと、久保会長は「その場にいなかった」など言い出しましたが、しかし久保陳述書には「事務局閉鎖までの全日本育成会と構想段階の新たな連合体についての見通しを説明した」と書いてあるのですから、その場にいたかどうか、ではなく、使用者として今後の見通しを説明したことは否定できないのです。全日本育成会から、育成会連合会へのバトンリレーのような継承です。

4)また同じく、「事務処理の流れ」という資料では、「新通帳が確保されるまで会費を留保しておいてほしい」と書いてあることに対し、これは誰の新通帳か尋ねたところ、「連合会」と答えましたので、丙3号証の育成会連合会の通帳を示すと、「結果的にそうだ」と答えました。
これは、3月25日の職員会議でも示していたように、全日本育成会が、6月に育成会連合会に新通帳ができたら、賛助会費を振り込むことを示していたことです。したがって、6月に連合会の新通帳ができたら、正会員から賛助会費が振り込まれてきたということです。これらも全日本育成会で用意していたことです。ここに一番、育成会両会の継続的一貫性と事実上の金員の移動に相当する事実があります。

5)5月23日の育成会連合会設立発足準備会のレジメ(丙1号証)の作成経緯プロセスに関連して、全日本育成会準備書面(6)に経過が書いてあり、この内容については2017年3月8日の裁判で久保会長は認める証言をしていることを確認しましたが、育成会両会の2つの久保陳述書にはその記載がありません。それなのに、育成会連合会の久保陳述書には(連合会設立に向けて)「準備が本格化していきました」と記載があります。これは、全日本育成会で新たな連合会体の構想について各ブロックの正会員と意見交換を行ったことであるか尋問すると、久保会長は反発して「ブロック会議周りは準備に入らない」と証言しましたが、しかし育成会連合会として準備したことを久保会長は育成会連合会陳述書にも何も示せていないのです。準備会が終わった後のことが示されているのは、全日本育成会準備正面(6)の4、5月の全国のブロック会議周りのことだけです。このように育成会連合会設立の経緯を見ていくと、全日本育成会として行ったことが全てであり、育成会連合会の「有志」で行ったものを示す事実はないということです。久保会長が、ごまかしたい点であることがよく分かりました。

6)インクルージョン・インターナショナルの入退会ないし登録事項の変更については、以下のような証言でした。登録されていた全日本育成会の英語名は以前から「Inclusion Japan」で、久保理事長が「President 」の「Astuko Kubo」であることを否定できなかったので、育成会連合会が、インクルージョン・インターナショナルに送ったという2014年7月24日付け「Membership apprication form」は「Inclusion Japan」という既に会員になっている団体の「President」である「Astuko Kubo」からの書類であって、結局、住所・電話・メールアドレスの変更連絡ではありませんか、と質問したら、意味の分からないことしか答えられませんでした。
7)賛助会員の仕組み(会費を払った個人賛助会員に機関誌を無料配布し、正会員を通した受け渡しをする賛助会員については地方活動助成金をキックバックする仕組み)については、育成会両会で、ほとんど変わっていないと証言しました。これらは全日本育成会が1957年から培ってきた固有のシステムで簡単に変えられないものであり、育成会両会の実質的同一性がはっきり刻印されています。
 これらは証言の一部ですが、今回の久保会長への尋問では、連合会設立までの決定プロセスを中心に尋問を行いました。
 結果として育成会両会は同じになるようになっていたのです。どこが違うかというと雇用を途絶させたということです。これが組合員の解雇、組合排除を企図した不当労働行為なのです。

2.団体交渉関係
組合は、4月13日に「問い合わせ書」(三上不在時の連絡窓口について、など)を清算人2名に送ったことに対し、三上清算人の名前での4月20日付「回答書で」は、「三上清算人不在時も三上あてに」との回答でした。ところが、4月23日の審問の日には、全日本育成会代理人の伊藤弁護士から「三上さんと連絡が取れない・陳述書の打ち合わせできない」と言い出したので、三上清算人の尋問日程は決まりませんでした。
組合は、このような経緯を踏まえ、4月24日に清算人2人は「三上清算人不在時の連絡先が三上」で本当に了解しているのかの趣旨で、「再問合せ書」を出したところ、全日本育成会からの5月1日付「回答書」では問い合わせの内容なそっちのけで、「伊藤弁護士が、『(陳述書の)打ち合わせができていない』と言ったと報告を受けている。ほかの清算人とも、代理人弁護士とも連絡はとれている」という趣旨を回答してきましたが、そうであれば三上清算人は陳述書を書かない理由も、証言を延期する理由もないということです。

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命を削る職場の「いじめ・嫌がらせ」はNO!

パワーハラスメントは労働者の尊厳や誇りを傷つけるばかりでなく、職場の雰囲気を悪くし、職場全体に大きく影響を及ぼします。
また、パワハラを受け続けたことで病気になったり、出勤するのが怖くなったり、被害にあったら一人で跳ね返すのはとても大変です。
パワハラは労使で取り組み課題ですが、職場に労働組合がない方は、是非、ご相談ください。
育成会分会では働く当事者や、またご家族からの相談も受けています。

(厚生労働省のサイトより)
職場のパワーハラスメントの定義
職場のパワーハラスメントとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義をしました。
この定義においては、
・上司から部下に対するものに限られず、職務上の地位や人間関係といった「職場内での優位性」を背景にする行為が該当すること
・業務上必要な指示や注意・指導が行われている場合には該当せず、「業務の適正な範囲」を超える行為が該当すること
を明確にしています。

職場のパワーハラスメントの6類型
上記で定義した、職場のパワーハラスメントについて、裁判例や個別労働関係紛争処理事案に基づき、次の6類型を典型例として整理しています。
(なお、これらは職場のパワーハラスメントに当たりうる行為のすべてについて、網羅するものではないことに留意する必要があります。)
1)身体的な攻撃
暴行・傷害
2)精神的な攻撃
脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3)人間関係からの切り離し
隔離・仲間外し・無視
4)過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5)過小な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6)個の侵害
私的なことに過度に立ち入ること

参考までに。
厚生労働省のポータルサイト「あかるい職場応援団 」では、パワハラの裁判例の紹介や、
パワハラは大きく6つの類型に分かれます。ここでは「パワハラで悩んでいる方」「パワハラって言われた! 管理職の方」「社内でパワハラ発生! 人事担当の方」それぞれの立場に合わせて、パワハラの類型をチェックするページを設けられています。あなたが直面するケースが、どの種類に当たるかを確かめてみましょう。

しかし、実際のハラスメントについては、職場の状況やハラスメントに到る経緯から、具体的な対応策を検討する必要もあるので、アドバイスさせていただくこともできます。
ハラスメントを放置しておくと、エスカレートしていくことがあります。
また、病気もメンタル的な病気から、胃や腸の内臓に症状が出る場合や、脱毛など、さまざまなストレス症状が現れることもあります。
ストレス症状が出たら、体が悲鳴を上げているサインです。早めに、ご相談ください。

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2018年5月の育成会分会マンスリー

1.5月21日 第2回審問報告
偽装解散劇の構造を暴いた!育成会両会による解雇の使用者責任を証言

育成会両会における不当解雇と団交拒否の不当労働行為事件では、4月23日の第1回審問の久保厚子証人(育成会連合会会長 / 全日本育成会元理事長)への尋問に続き、5月21日に第2回審問が行われた。

育成会両会を構成する正会員の既得の権利関係は継続
当該の証言では、社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会(以下、全日本とする)と、全国手をつなぐ育成会連合会(以下、連合会とする)の両会の関係を、全日本の会員規程及び会員規程細則から証言し、「両会は、全日本の56正会員の既得の権利と関係が存続するようにしていたこと、2014年5月23日の全国手をつなぐ育成会連合会設立発足準備会の資料には、会を新規に設立する目的の記載はなく、組織再編のことのみ記載されている」ことから、「社会福祉法人からの組織変更である。あらかじめ『総会(旧評議員)-56正会員』と連合会の構成員を56正会員にしていたことからも正会員の既得の権利を排他的に保障していた」ことを明かにしたのである。詳細は、後段の育成会分会報告(2~3頁)を参照されたい。

育成会連合会にも解雇の責任あり!
このように社団法人格の時の関係を、社会福祉法人格に合うように整備した会員規程によって規定づけられた関係であるから、社会福祉法人格を返上してもその関係は左右されないのであり、連合会になっても引き続いていることを暴いたのだ。組合を排除するため「解散」・「新規団体」と見せかけて組合員を解雇したことは不当労働行為なのだ。そして連合会の使用者性は、久保厚子全日本育成会理事長(当時)が新団体設立は「56正会員の総意である」と回答していたように、連合会設立は、まさに全日本の手によっているのだ。全日本での準備段階から連合会では「誰一人雇用しない」ことを「基本体制」(5月23日全国手をつなぐ育成会連合会設立発足準備会)と決めたことによって、組合員は解雇されたのであるから、連合会は労働条件に対して支配的影響力を及ぼしたものとして、解雇に対して責任があるのである。

各証人の証言
(1)岡庭千泰証人(組合員)
 岡庭組合員の主尋問(45分)で示した重要な3つのポイントを紹介します。
① 全日本の一般賛助会員に配布される機関誌「手をつなぐ」は、2014年5月号(699号)まで全日本で発行されました。そして700号から連合会で発行されました。機関誌を通算番号で出すこと自体も連続性を示していますが、それだけではありません。
この賛助会費を払う会員に機関誌は無償で配布される仕組みは、全日本の会員規程及び会員規程細則に定められています。この会員規程は、社団法人格の時の組織を社会福祉法人の枠組みに合うように、1959年に整備したものに由来します。
この会員規程では、正会員には評議員を推薦できる権利や、全日本の事業を参加・利用できる権利を認めています。例えば、全日本が低料第三種郵便の認可を得ることによって、正会員はその認可書の「写し」を使ってその権利を利用することができ、機関誌を低料第三種郵便で発送することができるのです。
会員規程には、賛助会員になった者には、機関誌「手をつなぐ」の月1回の無償配布も定められています。正会員の義務は分担金を負担することなどがあります。
 会員規程細則には、全日本は各正会員が獲得した賛助会員数に応じて、活動支援として「地方活動助成金」の仕組みも位置付けています。そして地方活動助成金には、機関誌1冊当たりの送料分20円を含んだ60円を単価として計算することになっているので、正会員傘下の賛助会員への送料は、地方活動助成金で賄えることとなっていました。連合会でも、地方助成金の単価は同様に60円です。
都道府県・指定都市育成会56正会員は、長年繰り返してきた既得の権利があるので、正会員との合意なく、団体の構成員となる正会員を、育成会が増やすことはできないのです。
 育成会の解散する理由に会員の高齢化で会員減少をあげていました。新しく団体を設立するのであれば、同じ構成員では高齢化は解消できないことになるので、団体の構成員を変更するなどするところ、第1回審問で、久保会長は、「56正会員しか頭に浮かばなかった」という証言をしましたが、それは都道府県・政令指定都市育成会56正会員の既得の権利は護ったということなのです。
 育成会全国組織の、会員管理と機関誌の編集の業務は、この組織の維持のために必要な基幹業務であり、労務の提供が必要なのです。
 連合会がこれらの業務を「業務委託とした」としても、業務のやり方は変わらず、久保会長の関係する「しが夢翔会」や、田中正博統括が常務理事をする「日本発達障害連盟」への業務委託となっているのは、団体としての責任があり、本来業務委託できるものではないからなのです。

② 2014年4月に全日本から一般賛助会員宛てに出された葉書の「当会は・・・新団体を設立することになりました」との記載について、それはどの機関の決定か? という質問に対し、久保厚子理事長は「56正会員の総意」と回答していました。そして、56正会員の総意を確認することができるのは、全日本の3月20日評議員会の他にないのです。それをごまかすために、第1回審問で、久保会長は連合会の準備について、「5月23日の段階から現在の連合会の設立に向けて具体的な準備を開始した」と証言しましたが、久保陳述書には、そもそも5月23日設立発足準備会に示した資料(丙1)をどのようにつくったか作成過程を書いていないのでした。

③ 2014年5月23日全国手をつなぐ育成会連合会設立発足準備会で配布された資料(丙1号証)には、新団体を設立する目的の記載がない、組織再編が中心的なものです。基本体制を「事務所を持たず、人を雇用しない」としているもので「人を雇用しない」ことだけが明確で、基本の構成は「総会(旧評議員会)-56正会員」としていることについて、第1回審問では、全日本との対比で、「皆さんにわかりやすくするために示している」と久保会長も証言していました。 
 これらのように全日本は、1959年からの会員規程及び会員規程細則に整理された育成会組織の基幹となる仕組みを損なわないように、社会福祉法人格からの組織再編した構成が、連合会なのです。
このようなことから、育成会両会が「全く別個の団体」と主張していることは藉口であり、育成会特有の組織の仕組みや、団体の構成員の既得の権利を護り、新団体では「人を雇用しない」ことを決めたことが、労働条件に支配的影響を与えているのであるから、連合会には解雇に対して責任があるのです。当該岡庭の証言は限られた時間の中で、そうした偽装解散劇の骨格を核心的に明らかにしたのです。

(2)室津大吾証人(全日本育成会元職員)
室津元職員は、2008年9月入職以来、編集担当の職員です。今回の証人となることも納得していない面があるという趣旨を何度も証言の中で言っていましたが、結果的に明らかになったことがあります。
室津証人の証言によれば、同年2月25日の職員会議で、事務所の閉鎖や職員の解雇の話があった後の、3月4日には「手をつなぐ」編集委員会を予定通り行っています。この編集委員会の日程は以前から決まっていて、4月、5月も全日本の時代に決めた通りに行ったということでした。その後も、2014年度の発行分の「手をつなぐ」709号までの全部の号の編集に関わっていること、室津証人らが「自主的に」編集をやっていたとするなら著作権の利用許可の申請をしたかという問いには「申請していない」という回答であり、実際には、利用許可申請はいらない関係であったということです。
つまり、全日本は同年3月25日の職員会議では、育成会解散・事務所閉鎖で全員解雇として、機関誌「手をつなぐ」は業務委託すると職員には説明していましたが、今回証言では、実際には室津元職員らが、育成会で発行した機関誌「手をつなぐ」(699号)に続けて、連合会発行の「手をつなぐ」(700号)以降も、編集委員のメンバーも変わらず、作り方・編集も変わらず関わっていたということだったのです。
そして連合会と久保厚子会長は、連合会と日本発達障害連盟の契約は締結しているが、いつ契約したかは明らかにしていませんが、「手をつなぐ」の発行業務は中断されていないということです。
 これらのことが明らかになったのは本事件の解明に重要なことです。まさに、機関誌発行の事業において育成会両会で連続した業務であったということです。

不当労働行為を暴く審問への結集をお願いします
次の審問には、育成会両会の関係について、「『看板』が変わっただけ」と、裁判で証言した三上正浩氏が登場する。組合は三上証言によって、第1回目の久保厚子育成会連合会会長(全日本育成会元理事長)、第2回目の室津元職員の各証言でのウソ・ゴマカシを明確化し、より深くこの事件の真実や、不当労働行為性を明らかにする構えだ。次回の傍聴を、よろしくお願いします。

2.団体交渉関係
 全日本に対し、以下の文書を送りました。
なお、組合は全日本と連合会の両会の出席のもとでの団体交渉を要求しているので、全日本に対して送った文書は、同時に連合会にも写しを送り、情報の共有を求めています。

(1)2018年5月9日付「問い合わせ及び再問い合わせについての確認書」を送る
 4月13日の問い合わせ書と、4月24日付再問い合わせ書については、5月10日号闘華に掲載してきたが、今回の5月9日付確認書は、これら2つの確認書に対して、全日本育成会からの回答書での回答を踏まえて、3月11日付不誠実確認書について事実関係について具体的な反論はなかったこと、2017年4月18日付の全日本育成会の不誠実なあっせん申請についても、具体的な反論はなかったこと、などについて異議があるならば、5月18日正午までに申し出るようにしたが、全日本から連絡はなかった。

(2)2018年5月28日付「団体交渉の議題についての問い合わせ書」を送る
 全日本は団交開催に向けて未回答事項について回答計画を出していませんが、組合は継続して回答計画を求めています。また団交の議題について、組合は1月27日付未回答確認書(後編)で、組合の提出している団交の議題が対象になることを説明していますが、全日本は無視したまま、2月28日付回答書で「団体交渉を行うにあたって支障はないもの」としていたので、団体交渉の議題においては組合の決定・指示する順番において行うことに異議はないか、などの問い合わせを行い、6月11日正午までに回答するように求めました。

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7月3日の第3回審問に傍聴をお願いします

180602 分会ニュース

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5月21日の第2回目の審問のお知らせ

180505 分会ニュース号外

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「三上清算人不在時の連絡窓口は、三上清算人」という全日本育成会

 全日本育成会清算人は現在3名います。
・向井公太氏(福岡市育成会理事長)
・小原冷子氏(兵庫県育成会)
・三上正浩氏(事業所協議会の運営委員会委員長 /広島県育成会副会長)

 組合との窓口になっているのは、3人のうちの三上正浩氏です。この方は2007年から全日本育成会の団交団員となっています。しかし、普段は広島県にお住まいで、東京の全日本育成会の事務所にお勤めになったことはなく、職員全員の労務に関することをやっていたのではなく、団体交渉に出席する団交団員であり、団交に出席しても(何回かは発言がありますが)あまり発言もしないで、メモも取っているところを見たことがない方で、更に2009年8月20日の団交には欠席だったにも関わらず、まるで2009年8月20日の団交に出席していたように団交の様子を裁判の陳述書に書いてあったので、原告から三上正浩氏は8月20日は欠席だったことを示したら、三上氏は証言のなかで、人から団交の様子を聞いて「4月と一緒だったよ」ということでしたから、それが強く印象に残っていましたものですから、自分が出席していないことを確認しないで陳述書を書いてしまったという人物です。2011年度に組合員が懲戒処分をかけられた時の懲戒委員会の委員もやった人です。(この懲戒処分は、2012年度に組合員が無効を訴えた民事裁判において、処分を撤回することで「和解」となりました)

2014年5月23日の全日本育成会の理事会・評議員会で、社会福祉法上の社会福祉法人を解散することが決定し、同年10月に解散後の清算法人になった時、当時の理事全員が清算人に就任しました。2014年6月1日に実質的同一団体である全国手をつなぐ育成会が活動を開始し、その後、全日本育成会の清算人は元理事長・元常務理事ら責任性の強い人から率先して徐々に辞任していき、現在残っている清算人は上記3名となりました。と言っても、清算人3名は、全国手をつなぐ育成会連合会のメンバーでもあるのです。

先日(2018年4月6日)、都労委の事務局から、「審問の証人となっている三上氏の健康上の理由から、4月23日の三上氏の審問を延期する」という趣旨の連絡があったことから、組合は、全日本育成会に対し、三上清算人不在時の連絡窓口について尋ねる4月13日付問い合わせ書を出したところ、全日本育成会・三上清算人名の4月20日付回答書では「清算人三上の不在時の連絡窓口について、当面、当会宛の文書を送付する際には、従前と同様、三上宛に送付していただきたい」と、してきたのです。
 「陳述書も作れない」、「療養が必要とされている」という三上清算人に、「送付していただきたい」というのですから組合は疑問を感じました。
 健康上の理由で「陳述書も後日になる」と都労委の事務局に伝えられているのに、組合の連絡窓口は「従前と同様」というのですからね。
 
 そしてさらに驚いたのは、4月23日都労委の審問後に、公益委員から三上清算人の審問の日程について調整するべく、三上氏のことを尋ねられると、全日本育成会代理人伊藤昌毅弁護士(第一協同法律事務所)より「三上さんと連絡も取れず、陳述書の打ち合わせもできない」との、びっくり発言があったのです。
 育成会分会の当該はあまりにびっくりして、労働委員会の審問の後の全員がいる場で、4月20日付の三上清算人名で発信された回答書があることを発言できませんでしたが、後日、全日本育成会清算人に対し、4月24日付で再問合せ書を発し、三上清算人の不在時の連絡窓口について、再度確認することにしました。回答締め切りは、5月4日としました。
ところが締め切りより早く、三上清算人から5月1日付回答書が届き、「伊藤弁護士からは『(陳述書作成のための)打ち合わせができていない状態』と発言した旨の連絡を受けており」と、伊藤昌毅弁護士は、労働委員会の場での自らの発言から「三上さんと連絡も取れない」と言った部分を隠して三上清算人に報告していたことがわかりました。
4月23日の労働委員会の審問には三者委員、労働委員会事務局、傍聴者多数が伊藤弁護士の発言を聞いており、組合にだけ、「伊藤弁護士はそうは言ってないから」と言ったところで、事実は大勢の人が聞いていたわけです。そうすると、よほど伊藤昌毅弁護士の発言を打ち消したいという焦りがあったのでしょうか。
 そして一方の本題である組合として確認の問い合わせをした事項に対しては、「個別に言及する必要はないものと判断する(貴組合の主張を認めるものでない)」と回答していないのですから不誠実な対応なのです。

まとめると、今回の5月1日付回答書は、伊藤昌毅弁護士の発言問題について、打ち消したい部分を「個別に言及するべき」問題と判断したことからその点にのみ絞ってFAX送信し、更にFAXと別に(前回はFAXのみで送っていない)本書を郵送するというのですから、全日本育成会としては、よほど念入りに伊藤昌毅弁護士の発言問題を打ち消したいのでしょうか。
「三上清算人と連絡が取れない」などということはないのであれば、三上清算人は労働委員会の証人としての陳述書を書いて、提出して欲しいものですね。

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